記事内の数値を平成31年度版の数値に書き換えました。
国民年金保険料の納付には、「納付書による現金納付」、「口座振替による納付」、「クレジットカードによる納付」があります。
いずれの場合も、6ヵ月前納、1年前納、2年前納の前納制度があり、保険料の割引があります。
振替納付やクレジット納付に切り替えて前納する場合は、2月末までに「申出書」を提出する必要があります。
この記事では、各納付方法と前納の詳細について紹介します。
納付書による現金納付
納付書「領収(納付受託)済通知書」は、振替納付・クレジットカード納付の手続きをしないとき、通常4月上旬に日本年金機構から発送されます。
以下の納付書が1年分まとめて送られてきます。
- 1年分前納用
- 6カ月分前納上期用
- 6カ月分前納下期用
- 毎月納付用(12枚)
この納付書には「2年前納用納付書」が付いていません。2年前納の納付書を希望する場合は、年金事務所へ申し込みが必要です。
納付書による納付方法
銀行などの金融機関、郵便局、コンビニエンスストア、電子納付にて納付します。2年前納納付書はコンビニエンスストアでは使用できません。
Pay-easy(ペイジー)の利用が便利です。納付書に記載されている「収納機関番号・納付番号・確認番号」をペイジー対応のATM、インターネットバンキングまたはモバイルバンキングの画面に入力するだけで納付できます。
納付書による前納支払期限は、6カ月分上期・1年分・2年分が5月7日まで、6カ月分下期が10月31日までとなります。
納付書による納付金額
国民年金保険料
31年度:16,410円/月
32年度:16,540円/月
納付書納付 | 6カ月前納 | 1年前納 | 2年前納 |
---|---|---|---|
本来額 | 98,460 | 196,920 | 395,400 |
割引額 | 800 | 3,500 | 14,520 |
前納額 | 97,660 | 193,420 | 380,880 |
割引率 | 0.8% | 1.8% | 3.7% |
2年割引額 | 3,200 | 7,000 | 14,520 |
※2年割引額は平成31年度の割引額より算出しています。
※現金納付の毎月納付には、振替納付にある毎月納付「早割」制度はありません。
口座振替による納付
「国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書」を年金事務所に提出または郵送して申し込みます。
→国民年金保険料口座振替納付(変更)申出書
口座振替の納付方法
振替方法は、以下から選択します。
納付方法 | 申込期限 | 振替日 |
---|---|---|
毎月納付(翌月末振替) | - | 翌月末 |
毎月納付(当月末振替) | - | 未定 |
6ヵ月前納上期 | 2/28 | 5/7 |
6ヵ月前納下期 | 8/30 | 10/31 |
1年前納 | 2/28 | 5/7 |
2年前納 | 2/28 | 5/7 |
毎月振替(翌月末振替)
例えば5月分の年金保険料は6月末日に振り替えられます。割引はありません。
納付額:16,410/月
毎月振替(当月末振替・早割)
例えば5月分の年金保険料は5月末日に振り替えられます。
本来額:16,410円/月
割引額:未定
納付額:-
割引率:-
口座振替による前納
前納方法 | 6カ月前納 | 1年前納 | 2年前納 |
---|---|---|---|
本来額 | 98,460 | 196,920 | 395,400 |
割引額 | 1,120 | 4,130 | 15,760 |
前納額 | 97,340 | 192,790 | 379,640 |
割引率 | 1.1% | 2.1% | 4.0% |
2年割引額 | 4,480 | 8,260 | 15,760 |
クレジットカードによる納付
「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」を年金事務所に提出または郵送して申し込みます。
→国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書
クレカによる納付方法
納付方法は、以下から選択します。
納付方法 | 申込期限 | 立替納付 |
---|---|---|
毎月納付 | - | 毎月末日 |
6ヵ月前納上期 | 2月末日 | 4月末日 |
6ヵ月前納下期 | 8月末日 | 10月末日 |
1年前納 | 2月末日 | 4月末日 |
2年前納 | 2月末日 | 4月末日 |
立替期日にクレジットカード会社が立替納付します。実際の口座引落はクレジット会社の規約により行われます。
クレジットカード納付の納付金額は口座振替の金額ではありません。納付書の現金納付の金額になります。
振替納付とクレカ納付の比較
前納方法 | 6カ月前納 | 1年前納 | 2年前納 |
---|---|---|---|
振替納付 | 97,340 | 192,790 | 379,640 |
クレカ納付 | 97,660 | 193,420 | 380,880 |
差額 | 320 | 630 | 1,240 |
差額/クレカ納付 | 0.33% | 0.33% | 0.33% |
0.5%還元クレカ | 97,172 | 192,453 | 378,976 |
1.0%還元クレカ | 96,683 | 191,486 | 377,071 |
振替納付とクレカ納付の差額は、クレカ納付の金額の0.33%になります。
クレカ納付でも0.4%以上のポイント還元がある場合は実質の負担金額は口座振替よりお得になります。
0.5%還元クレカと1.0%還元クレカの還元額も考慮した実質負担額も表中に計算しています。
1%還元のクレカで2年前納すると、本来395,400円の保険料が実質377,071円になり、18,329円お得になります。
利用可能なクレジットカード
申出書に記載のあるクレジットカードは以下のとおりです。
ポイント還元の確認を!
国民年金保険料納付の際、すべてのカードでポイント還元があるわけではありません。
利用予定のカードでポイント還元があるかどうか、必ず確認してください。
平成31年1月現在、「三井住友カード」「dカード」ではポイント還元されません。
→三井住友カード
→dカード
立替月にカード確認があります
クレジットカード納付では、カード会社が立替納付を行う前に、立替月に日本年金機構からカード会社にカード利用限度額や有効期限を確認し、カードの有効確認を行います。
カード利用限度額を超えることなどによりクレジットカード納付ができない場合、その対象期間は毎月納付の扱いとなります。
前納の場合、利用金額が大きくなりますので、カード利用限度額に注意が必要です。
まとめ
- 国民年金保険料には、納付書・口座振替・クレカなどの納付方法がある
- 6カ月、1年、2年の前納方法がある
- クレカ納付でポイント還元があれば一番お得
- 1%還元クレカで2年前納すれば約39.5万円が約37.7万円になる
- クレカのポイント還元があるか必ず確認を!
平成31年1月現在、64歳。国民年金の任意加入を利用しています。平成29年度分からクレカの2年前納が始まり、平成29・30年度の2年前納を楽天カードで申し込みました。ところが利用限度額が50万円しかなく、2カ月分が重なると利用限度額がぎりぎりになることに気づきました。
申込期限の2月の月末に年金事務所に駆け込み、クレカ納付から口座振替2年前納に変更しました。
今年の8月で65歳になり、任意加入も終わります。平成31年度は4月分から7月分まで納付することになります。