私は個別株投資に「日興フロッギー」を利用しています。
日興フロッギーの記事に「30年後、年金はいくらもらえる? 将来の年金を予測」という記事を見つけました。
もともとは三井住友銀行のマネー情報サイト「マネービバ」から転載された記事です。
記事の中では、5年ごとに行われる財政検証をもとに、20年後、30年後の公的年金の未来についてまとめています。
財政検証は公的年金制度の健康診断!
財政検証の目的について
財政検証は5年ごとに実施され、最近では2019年に行われました。
財政検証における年金給付の指標となるのが「所得代替率」。これは、現役世代の手取り年収に対する年金額の割合を示します。
この所得代替率は「50%以上」を保つことになっており、5年以内に50%を下回ると見込まれる場合は、年金給付額の減額や保険料率の引き上げなどを検討することが義務づけられています。
財政検証の結果の表について
2019年の財政検証では6つのケースで試算が行われました。
いずれのケースでも5年後(2024年度)の所得代替率の見通しは60%以上で「問題なし」でした。
マクロ経済スライド
「マクロ経済スライド」は、被保険者の減少や平均寿命の伸びに応じて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みです。保険料収入と年金給付費の収支のバランスがとれるまで行われます。
2019年の財政検証の6つのケースのうち、経済成長と労働参加が進むケースでは、マクロ経済スライド調整が終わったあとも所得代替率が50%以上になるとのこと。
年金の給付水準は、このマクロ経済スライドで調整が行われることになっていますが、2019年の財政検証ではその調整が終わるまでの長期の試算(2046〜2052年度)でも、経済成長と労働参加が進む1~3のケースでは、所得代替率50%以上を維持できる見込みです。
最悪となるケース6では経済成長率が-0.5%として試算されています。この場合は2052年度までマクロ経済スライド調整が続きます。
最悪となるケース6では、2044年度には所得代替率が50%を割り込み、2052年度には公的年金の積立金が枯渇してしまいます。その際、所得代替率は36~38%まで下落する試算です。
所得代替率50%以上と定められている
公的年金の給付水準は、「所得代替率50%以上」を維持することが法律で定められており、それを点検するために5年ごとの財政検証が行われ、問題があると判明すれば何かしらの対策が取られるからです。
年金制度改革
記事の中には進められている年金制度改革についてもまとめられています。
- パートやアルバイトなど短時間労働者への、厚生年金の適用拡大
- 在職老齢年金の見直し
- 受給開始年齢の選択肢の拡大
- 確定拠出年金の加入可能要件の見直しなど
私たちの暮らしはどう変わる?
記事のまとめとして、「所得代替率50%以上」まで下がる可能性を指摘しています。
所得代替率は、前述のとおり法律で約束されている「現役世代の所得代替率50%以上」まで下がる可能性があることを覚悟する必要があります。老後の生活の柱である公的年金の水準が下がる(相対的なものも含め)可能性があるということなので、やはり、現役時代からしっかり老後資金の準備を行っておく必要があります。
財政検証の詳細
財政検証については、「いっしょに検証!公的年金」の「財政検証結果」に詳しく説明されています。
日興フロッギー
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