例年9月に日本年金機構より翌年分の「扶養親族等申告書」の案内が届いていましたが、今年は10月になっても来ていません。
私の場合、令和7年の税制改正により、源泉徴収の対象からはずれ、「扶養親族等申告書」を提出する必要がなくなり、案内も来なくなりました。
令和7年度の所得税の基礎控除額の改正
令和7年度の税制改正により、基礎控除額が以下のようになります。
▼所得税の基礎控除額
合計所得金額 | 改正前 | 令和 7・8年 | 令和 9年以降 |
---|---|---|---|
132万円以下 | 48万円 | 95万円 | 95万円 |
132万円超 336万円以下 | 48万円 | 88万円 | 58万円 |
336万円超 489万円以下 | 48万円 | 68万円 | 58万円 |
489万円超 655万円以下 | 48万円 | 63万円 | 58万円 |
655万円超 2,350万円以下 | 48万円 | 58万円 | 58万円 |
源泉徴収の計算方法は12月から切り替わり、過納額は還付される
この基礎控除額は令和7年分の収入から適用されます。
ただし、年金からの源泉徴収については令和7年10月の支払いまでこれまでの計算方法が適用されます。
新たな基礎控除額に基づく源泉徴収額の計算方法は令和7年12月の支払い時から適用されます。
令和7年2月から令和7年10月の5回の年金支払いで生じた過納額は12月の納付額と相殺して還付されることになります。
還付については、以下の日本年金機構サイトに詳しく説明されています。
扶養親族等申告書の案内は源泉徴収対象者に送られる
「扶養親族等申告書」の案内は源泉徴収対象者に送られます。
公的年金の源泉徴収対象者とは、年金額が「公的年金等控除額+基礎控除額」以上になる人になります。
収入が年金だけで年金額がこの金額未満の場合、所得税が発生することはありません。
公的年金等控除の金額は、65歳未満:60万円、65歳以上:110万円で、今回の税制改正ではこれに変更はありません。
これまでは基礎控除額が48万円なので、年金収入が65歳未満:108万円以上、65歳以上:158万円以上で、源泉徴収対象者となり「扶養親族等申告書」の案内が送付されました。
令和7年度の税制改正で、合計所得金額が132万円以下の場合の基礎控除額が95万円になったので、年金収入が65歳未満:155万円以上、65歳以上:205万円以上で源泉徴収対象者となり「扶養親族等申告書」の案内が送付されることになりました。
年金収入が上記金額以上で、配偶者控除、扶養控除、障害者控除などの人的控除を受けたい場合、「扶養親族等申告書」の提出が必要になります。
なお、一人世帯などで人的控除を受ける必要がない場合は年金額にかかわらず「扶養親族等申告書」の提出は必要ありません。
▼源泉徴収の対象となる年金額
年齢 | これまで 年金額 | 令和8年以降 年金額 |
---|---|---|
65歳未満の方 | 60万+48万 =108万円以上 | 60万+95万 =155万円以上 |
65歳以上の方 | 110万+48万 =158万円以上 | 110万+95万 =205万円以上 |
私は源泉徴収対象者からはずれました
私の場合、65歳以上で年金額が約180万円弱になります。
これまでは源泉徴収の対象者で「扶養親族等申告書」の案内が送付されて来ていました。
配偶者控除を受けるために「申告書」を提出していました。
昨年はマイナポータルから手続きしていました。
今回の税制改正で、源泉徴収の対象からはずれ、「扶養親族等申告書」の案内も送付されなくなりました。
なお、マイナポータルから申請した場合、翌年以降は紙の申告書の送付を省略され、マイナポータルのお知らせで通知されることになりますが、マイナポータルの通知もありませんでした。
関連サイト
日本年金機構
「令和8年分公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」の紙の提出方法
扶養親族等申告書の電子申請>個人の方の電子申請(扶養親族等申告書)
国税庁
当サイト

以下は、少し古い記事です。
