改定通知書の年金額と振込通知書の1年間の合計金額が一致しない理由

北アルプス小池新道 鏡池 年金額年度改定

私の2021年度の老齢年金は以下の金額です。

  • 年金改定通知書  :2,075,587円
  • 6回分の支払額合計:2,075,585円

各回の支払額は1円未満が切り捨てられ、切り捨てられた端数分は合計されて2月に加算されますが、それでも、2円少なくなっています。

この理由について、詳しく調べました。

以下の記事の中で間違った理解をしていたので、この記事で訂正します。

【2021年6月】年金振込通知書の内容を確認しました
毎年6月に、新年度の「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」が通知されます。本記事では令和3年(2021年)6月に通知された「年金振込通知書」の内容について確認します。年金額改定通...
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日本年金機構のサイトには以下の説明が…

年金の支払期に支払われる金額は、国民年金(基礎年金)、厚生年金保険それぞれの年金額を6で割った金額ですが、支払期によって次の計算を行っています。

 ・2月以外の支払期は、1円未満の端数を切り捨てています。
 ・2月支払期は、各支払期で切り捨てた端数の合計額(1円未満切捨て)を加算しています。

より具体的に言いますと、国民年金(基礎年金)、厚生年金保険の制度ごとに、毎年3月から翌年2月までの支払期に生じた端数の合計額が1円以上となる場合に、その額(1円未満切捨て)を2月のそれぞれの支払額に加算することになります(「国民年金と厚生年金保険の合計額」で上記計算を行うわけではありません)。

https://www.nenkin.go.jp/faq/jukyu/uketori/tsuchisho/furikomi/kingaku/20140421-04.html

この内容についてさらに詳しくみていきます。

2021年度の支払額では2022年2月に5円が加算されています

年金振込通知書2021年6月

2021年度の支払額では、2022年2月の支払額に5円が加算されています。

6回分の端数の合計が5円にならない

2月の端数の合計額は年金額を6等分した結果生じた端数の合計と思っていましたが、これでは端数6回分の合計が6円になってしまいます。

種別年額6等分端数
基礎年金753,255125,542.5000.500
厚生年金1,322,332220,388.6660.666
合計2,075,5871.166

0.500×6=3.000≒3円
0.666×6=3.996≒3円
3+3=6円

上記の計算では、小数第4位を切り捨てる端数処理をしましたが、切り捨て処理をしなければ、端数合計が7円になります。

いずれにしても、5円にはなりません

厚生年金を基本額と加給額に分けると5円になりましたが…

試しに、厚生年金を基本額と加給額に分けて、端数計算をしてみると、加算額が5円になりました。

種別年額6等分端数
基礎年金753,255125,542.5000.500
厚年基本931,832155,305.3330.333
厚年加給390,50065,083.3330.333
合計2,075,587

0.500×6=3.000≒3円
0.333×6=1.998≒1円
0.333×6=1.998≒1円
3+1+1=5円

加算額が5円になりますが、2022年度の年金額についてこの方法で計算してみると計算が合いませんでした…。

以下の記事ではこの方法で端数計算をしており、内容に誤りがありました。

【2021年6月】年金振込通知書の内容を確認しました
毎年6月に、新年度の「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」が通知されます。本記事では令和3年(2021年)6月に通知された「年金振込通知書」の内容について確認します。年金額改定通...

国民年金法の規定によると…

国民年金法の規定には以下の項があります。

(二月期支払の年金の加算)
第十八条の二 前条第三項の規定による支払額に一円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとする。
2 毎年三月から翌年二月までの間において前項の規定により切り捨てた金額の合計額(一円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額)については、これを当該二月の支払期月の年金額に加算するものとする。

2月に加算するのは「毎年3月(通常は4月)から翌年2月までの6回の支払額おいて切り捨てた端数の合計」ということになります。

4月は前年度分になるので、端数の合計は、前年度1回分と当年度5回分の端数の合計ということになります。

この方法で2月の加算額を算出します。

2021年度分の2月加算額が5円になりました

基礎年金・厚生年金それぞれの年額を6等分し、端数についても、基礎年金・厚生年金それぞれで合計します。

端数は、2020年度1回分と2021年度5回分を合計します。

年度種別年額6等分端数
2020基礎年金754,015125,669.1660.166
厚生年金1,323,775220,629.1660.166
合計2,077,790
2021基礎年金753,255125,542.5000.500
厚生年金1,322,332220,388.6660.666
2,075,587

基礎年金の端数合計
0.166×1+0.500×5=2.666≒2円
厚生年金の端数合計
0.166×1+0.666×5=3.496≒3円
2月加算額
2+3=5円

2月の加算額が5円になりました。

端数の桁数については小数第4位を切り捨てましたが、切り捨て処理をしない場合も結果は同じです。

基礎年金の端数合計
1/6×1+1/2×5=8/3≒2円
厚生年金の端数合計
1/6×1+2/3×5=7/2≒3円
2月加算額
2+3=5円

各回支払額と2月加算額のポイント

  • 各回支払額は基礎年金と厚生年金で別々に6等分される
  • 1円未満は切り捨てられ、切り捨てられた端数は合計されて2月に加算される
  • 2月に加算される端数は前年度支払分の4月の端数と当年度支払分6月~2月の5回分の端数の合計
  • 端数の合計の1円未満は切り捨て

基礎年金と厚生年金で別々に端数計算されること、2月の加算額に1回分だけ前年度分の端数が入ること、端数の合計の1円未満が切り捨てられることなどにより、6回分の合計金額が年額より少なくなっています。