60歳から年金を増やす方法、厚生年金最強!国民年金任意加入もあり

南アルプス百閒平より聖岳全般

長生きリスクに備える第一の方法はなんと言っても「年金」です。

私自身は54歳で退職勧奨によリ早期退職し厚生年金から国民年金に移行しました。

会社勤めのときはほとんど年金について考えることはありませんでしたが、退職後遅ればせながら年金の大切さをひしひしと感じるようになりました。

この記事では60歳からどのようにして年金を増やすかを記事にしました。

なんと言っても厚生年金です

60歳過ぎても会社勤めをして厚生年金に加入し続けることができれば最強です。

厚生年金に加入歴のある人は以下の年金が支給されます。

  • 65歳より前の支給
    報酬比例部分(特別支給の老齢厚生年金※)
  • 65歳以降の支給
    老齢基礎年金+報酬比例部分
    +経過的加算+(加給年金)

厚生年金の加入期間が20年以上の人で配偶者または子がある場合、「加給年金」が支給される場合があります。

(※)特別支給の老齢厚生年金について
昭和60年の法律改正により、厚生年金保険の支給開始年齢が60才から65才に引き上げられましたが、「特別支給の老齢厚生年金」の制度を設け、生年により支給開始年齢を段階的に引き上げています。

特別支給の老齢厚生年金とは、支給開始年齢は?繰下げできる?
老齢厚生年金は、本来は、老齢基礎年金に上乗せする形で65歳から支給されます。「特別支給の老齢厚生年金」は、支給開始年金を65歳に引き上げる際の移行措置として、65歳になるまでの間だ...

報酬比例部分は総報酬額に比例して増えます

報酬比例部分は総報酬額に比例して支給されます。60歳以降も厚生年金に加入して総報酬額を増やせば増やすほど年金も増えます。

どのくらい報酬比例部分が増えるか以下の想定で算出してみます。

想定
  • 平成30年度に総報酬年額100万円(賞与含む)の収入
  • 令和元年度に特別支給の老齢厚生年金を受け取る
  • 年収100万円では厚生年金に加入しないと思いますが、簡単のために仮定します

報酬比例部分増加額(年額)
 =年収×再評価率×5.481/1000

各年度の報酬額は、「再評価率」を乗じて一律の賃金水準に換算します。令和元年度に年金を受け取る場合、平成30年度の報酬の再評価率は0.938になります。

100万×0.938×5.481/1000=5,141円

報酬年額100万円につき年金が5,141円増える計算になります。これは報酬額の0.514%になります。

報酬年額報酬比例部分
増加分(年額)
100万円5,141円
200万円10,282円
300万円15,424円
400万円20,565円
500万円25,706円

老齢基礎年金は60歳以降の厚生年金では増えません

老齢基礎年金は、年額=満額×保険料納入月数/480で支給されますが、この保険料納入月数は、20歳未満60歳以降の厚生年金加入月数はカウントされません。60歳以降の厚生年金加入では老齢基礎年金は増えません。

経過的加算が老齢基礎年金に代わって増えます

20歳未満60歳以降の厚生年金加入月数の老齢基礎年金に相当する金額は65歳から「経過的加算」で支給されることになります。

ただし、この「経過的加算」は国民年金1号2号3号の加入月数の合計が480月を越えて加算されることはありません。

480月を越えて加入月数がある場合、その部分については経過的加算にも反映されません。

厚生年金の経過的加算て一体なあに?差額加算ともいう…
これはH26年6月に届いたねんきん定期便です。老齢年金見込額(65歳~)の老齢厚生年金の欄に経過的加算部分として212円と記載されています。これは平成27年61歳になって特別支給の...

在職老齢年金の支給停止について

厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受けるときは、年金月額と報酬月額に応じて、年金額の全部または一部が支給停止される場合があります。

60歳以上65歳未満の場合
年金月額と報酬月額の合計金額が28万円を超えると、金額に応じて、年金支給が一部または全部支給停止になります。

65歳以上の場合
年金月額と報酬月額の合計金額が46万円を超えると、金額に応じて、年金月額が一部または全部支給停止になります。

国民年金の任意加入制度を利用する

国民年金1号として国民年金保険料を納付している場合、納付義務があるのは、「60歳の誕生日の前日の属する月の前月分まで」となります。1日が誕生日の場合は60歳の誕生日の前々月まで、それ以外は前月までとなります。

老齢基礎年金は、20歳以降60歳未満の期間で、国民年金1号・2号・3号の加入した月を合計して、満額×加入月数/480月で支給されます。学生時代に国民年金保険料を納付していない場合などに480月に満たない場合は満額支給されません。

そういう人のために国民年金の任意加入制度があります。 

60歳以降65歳になる前までは、任意で国民年金保険料を納入して、加入月数を増やすことができます。

ただし、480月を越えて加入月数を増やすことはできません。65歳以降も加入できません。

任意加入の損得を計算します

令和元年度の国民年金保険料と老齢基礎年金の金額で計算してみます。

国民年金保険料(月額):16,410円
老齢基礎年金満額(年額):780,100円
780,100÷480=1625円
国民年金保険料を1ヵ月分16,340円納付すると年額1,625円だけ年金が増えます。

16,410÷1,625=10.1年
65歳から10年、75歳まで生きるとモトが取れることになります。

加入月数が480月に満たない場合は、ぜひ利用したい制度です。市区町村役所で手続きできます。

付加年金保険料も上乗せ納付しましょう

国民年金第1号被保険者ならびに任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで年金額を増やすことができます。

月々400円を保険料に上乗せ納付することで、年金額は「200円×付加保険料納付月数」だけ増えることになります。

仮に10ヵ月納付すると、保険料4,000円の支払いで、年額2,000円だけ年金額が増えます。

4,000円÷2,000円=2年でモトがとれることになり大変お得です。何ヶ月分納付しても2年でもとが取れます。

使わない手はない制度です。

国民年金免除制度を利用した人は追納も検討しましょう

事情によリ国民年金の免除制度や納付猶予制度を利用した人は、10年以内であれば、後から追納して老齢基礎年金の受給額を満額に近づけることが可能です。

免除制度を利用した場合、その期間が受給資格期間(120月)へ算入されます。また、老齢基礎年金を算出する保険料納入月数にも一定の割合で算入されます。例えば全額免除の場合は1/2月分の保険料を納付したとしてカウントされます。

納付猶予制度を利用した場合も受給資格期間へ算入されますが、保険料納付月数には算入されず年金額には反映されません。

全額免除を追納した場合

令和元年年度の国民年金保険料と老齢基礎年金の金額で計算してみると
国民年金保険料(月額):16,410円
老齢基礎年金満額(年額):780,100円

全額免除の場合、追納しなくても1/2月分の年金は 支給されるので、1ヶ月分の保険料を追納すると1/2月分の年金が増えることになります。

780,100÷480×1/2=813円
16,410円追納して年金額が813円増えることになります。

16,410÷813=20.2
20年後すなわち85歳でモトが取れることになります。

3/4免除、1/2免除、1/4免除を追納した場合も同様になります。

免除保険料の追納は微妙です。

納付猶予制度を追納した場合

780,100÷480=1,625円
16,410円追納して年金が1,625円増えることになります。

16,410円÷1,625=10.1年
10年後すなわち75歳でモトが取れます。

猶予保険料の追納はできればやったほうがいいと思います。

免除・猶予は経済的に余裕が無い場合に利用する制度なので、追納は経済的に余裕ができた場合の検討になると思います。

まとめ

60歳以降で年金を増やす方法

  • 60歳以降も厚生年金は最強
  • 報酬比例部分は総報酬額に比例
  • 老齢基礎年金相当の経過的加算額も満額の480月分まで増える
  • 国民年金1号加入者は任意加入で増額
  • 付加年金もつけるべき
  • 免除保険料の追納は微妙です