特別支給の老齢厚生年金とは、支給開始年齢は

北アルプス 双六岳への道 厚生年金

昭和61年度(1986年度) から基礎年金制度が導入され、年金制度が大幅に変わりました。

国民年金は全国民共通の基礎年金となり、厚生年金は基礎年金に上乗せされる報酬比例年金になりました。

厚生年金加入者の老齢年金は旧制度では定額部分+報酬比例部分となっていましたが、定額部分が基礎年金に置き換わり、基礎年金+報酬比例年金になりました。

昭和60年度までの支給開始年齢は、厚生年金が女性55歳・男性60歳、国民年金が男女とも65歳でした。

厚生年金加入者の支給開始年齢を65歳に引き上げるための移行措置として導入されたのが特別支給の老齢厚生年金です。

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厚生年金加入者の年金額の内訳

金額は昭和21年4月2日以降に生まれた人の令和元年度の金額です。

旧制度年金額=定額部分+報酬比例部分
定額部分=1,626円×厚生年金加入期間の月数
※対象者には加給年金が加算されます。

新制度年金額=基礎年金+報酬比例年金
基礎年金=780,100円×保険料納付済月数/480月
※対象者に経過的加算・加給年金が加算されます。

特別支給の老齢厚生年金は、旧制度年金額の「定額部分+報酬比例部分」が支給されます。支給開始年齢の引き上げは、まず定額部分の引き上げ、その後報酬比例部分の引き上げと進んでいます。

加給年金とは…

経過的加算とは…

支給開始年齢の引き上げ

特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は、男性・女性、定額部分・報酬比例部分のそれぞれで段階的に引き上げられています。

令和元年度において、定額部分の引き上げは終了し65歳未満の特別支給で定額部分を受給している人はいません。報酬比例部分の段階的引き上げが進んでいます。

報酬比例部分の支給開始年齢

生年月日開始年齢
【男性】S24/4/2~S28/4/1
【女性】S29/4/2~S33/4/1
60歳
【男性】S28/4/2~S30/4/1
【女性】S33/4/2~S35/4/1
61歳
【男性】S30/4/2~S32/4/1
【女性】S35/4/2~S37/4/1
62歳
【男性】S32/4/2~S34/4/1
【女性】S37/4/2~S39/4/1
63歳
【男性】S34/4/2~S36/4/1
【女性】S39/4/2~S41/4/1
64歳
【男性】S36/4/2以降
【女性】S41/4/2以降
65歳
特別支給なし

私はS29(1954)年8月生まれで、H27(2015)年8月で61歳となり、9月分から特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)を受給しています。

支給開始年齢になったとき

支給開始年齢に達し、特別支給の老齢厚生年金を受け取る権利が発生する方には、支給開始年齢に到達する3か月前に、「年金請求書(事前送付用)」及び年金の請求手続きの案内が日本年金機構から送付されます。

法律的には誕生日の前日に1歳年を取ることになるので、誕生日の前日に受給権が発生します。年金受給手続きは、受給権発生日以降に交付された戸籍謄本・住民票を入手してからになります。

提出は地域を担当する年金事務所または街角の年金相談センターになります。

特別支給の老齢厚生年金の受給手続き

2015年より特別支給の老齢厚生年金を受け取っています
昭和60年の法律改正により、 厚生年金保険の支給開始年齢が60才から65才に引き上げられました。支給開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるために設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」の制度です。 →特別支給の老齢厚生年金について(日本年金機構) 1954年(昭和29年)生まれの私の場合、61歳の誕生日の翌月から65歳の誕生日の月までの4年間、...

特別支給の老齢厚生年金の注意点

  • 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること、厚生年金に1年以上加入していたことが必要です。
  • 年金手続きは原則「申請主義」です。自分で申請しなければ受給できません。
  • 65歳からの本来支給の年金と異なり、繰上げ受給・繰下げ受給はできません。
  • 繰下げするつもりで受給を申請しない場合も年金額の増額はありません。
  • 厚生年金に加入しながら特別支給の年金を受ける場合、年金額が減額されることがあります。
  • 厚生年金基金の「国の厚生年金の代行部分」は特別支給の支給開始と同時に支給開始となります。

厚生年金基金の「厚生年金の代行部分」

厚生年金基金は企業が独自に運用管理する年金です。この厚生年金基金には本来国の厚生年金に納付する部分の一部を預かり運用管理する「厚生年金の代行部分」があります。

「厚生年金の代行部分」の老齢年金が特別支給の老齢厚生年金と同時に支給開始となりますが、その資産がどこにあるかにより代行部分の請求場所が異なります。

基金が解散していて代行部分が国の厚生年金に移管されている場合は特別支給の老齢厚生年金に含まれて支給されますが、以下の場合は別途に請求手続きが必要です。

  • 基金が存続している場合は基金
  • 基金が解散していてすべての資産が「企業年金連合会」に移管されている場合は企業年金連合会
  • 基金を短期間で脱退した「中途脱退者」は企業年金連合会

65歳になるときの手続き

65歳未満で特別支給の老齢厚生年金を受給している人には、65歳の誕生日の月に年金の繰下げ受給を希望するかどうかのハガキが送られてきます。

老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げ受給できるので、どう希望するかでハガキを出すか出さないかが変わります。

少しややこしいですが、「両方とも65歳からの受給を希望する場合」と「片方のみ受給してもう片方を繰下げ希望する場合」に返送することになります。両方とも繰下げを希望する場合はハガキを返送しないことになります。

ハガキを返送しない場合は、両方とも繰下げを希望しているとみなされて本来支給が始まりません。

ただし、単に忘れた場合や事情の変化等で65歳からの受給を希望する場合は65歳からその時点までの年金額を一括受給することが可能です。